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人事コンサルタント櫻井照士です。このサイトを通じて皆さんから学ばせて頂きます。
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2014/12/29

体育会系は本当に有利なのか?


 

 

 

体育会系は就職活動に有利と思われている感がありますね。

 

 

 

本当にそうなのでしょうか。
体育の世界で育った私からすれば、大歓迎な事ではあります。しかし残念ながら体育会系だからといって必ずしも有利ではありません。

 

 

それはどういうことなのか?

 

 

 

 

横軸に「統制」と「自由」、縦軸に「自律」と「他律」を置きます。体育会系と呼ばれる部活動は、「統制」の取れた環境である場合が高いです。よって、体育会系だけではなく吹奏楽部などの文化系部活動でも厳しい指導者の元に頑張ったことなどは、この「統制」に入ります。サークルなどは一般的には「自由」な環境が当てはまります。もちろんレアケースは存在しますのでこれに限りません。

 

 

ちなみに、この縦横軸のマトリクスで出来上がる領域は以下の4通りです。

 

 

1「統制の取れた環境の中でも自律して物事に関われる」
2「統率の取れた環境の中で他律的に物事に関わる」
3「自由な環境の中で自律して物事に関われる」
4「自由な環境の中で他律的に物事に関わる」

 

 

1に関しては統帥的な指導者(厳しい指導者)が多くの学生を率いている部活でも、その環境を理解し自身の立てた規範(規範とは哲学であり判断・評価・行為などの基準となるべき原則)に従って行動できる人を指します。
厳しい環境の中でも、自らを律して自らを成長させることができるみたいな感じだと思います。

 

 

2に関しては、厳しい環境なので、仕方なしに監督の指示に従うということになります。いわゆる強制された中では仕方なしに動けるが、そうでない場所では手を抜く可能性が高いということです。

 

ここですね、ここ。

 

1は確かに「体育会系は有利だ」という表現に当てはめてもいいのかもしれませんが、2に関しては「厳しい環境(監督)がなければ適当な姿勢でしか取り組めない」わけですから、ここを体育会系一色単に捉えるのは違うと思います。

 

 

一方で「サークルは緩い集まりなので、体育会系に比べれば楽だからアピールにならない」と考えている方もいるかもしれません。本当にそうでしょうか?

 

 

3は統帥も統制もなければ専制もありません。誰からも厳しく監視されることもなく自由に出来る環境の中で、自身を律し物事に取り組めます。2の人に比べれば、優秀であることは明らかですね。ちなみに1と比べても遜色ないと思います。

 

 

4は、自由な環境なのにも関わらず、誰かの何かに依存している可能性が高いので、就職活動においては無意味な協調性でしかないかもしれません(就職活動においてはです。仲間を大切にするという事は良いことです)。

 

 

金銭的な理由や、スポーツ推薦でなければ入れない部活もあります。
本当は部活動でバリバリやりたかった人もいるはずです。しかしどうしてもそれが無理でサークルを選ぶ人もいるのではないでしょうか?サークルという表面的な部分だけで評価するのは愚問です。部活動に力を注ぎましたというだけで評価するのも愚問です。

 

 

いずれにしても、その経験に対して自身がどう向かい合ったのかが大切です。

 

 

「体育会系は就職活動に有利」
こういう言葉だけに一喜一憂せずに、自身の関わり方を振り返ってみて下さい。

 

 

 

 


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